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【Q&A】

ベルカント唱法・奏法について

ベルカントとは何でしょうか?

イタリアの伝統的な発声法・歌唱法で、直訳は「美しい歌唱」となります。
基本的に、柔軟な横隔膜のコントロールにより生まれる美しく柔らかい響きを最大の特徴としますが、このあたりは時代のニーズと流行に合わせ、少しずつ変化しています。
ソプラノに関しては、現代の日本で多く行われている発声法がファルセット(イタリア語で“嘘の声”。いわゆる“裏声”)をベースに発声するのに対し、現代のベルカントでは、実声(「ファルセットではない」という意味の実声。胸声に近いがいわゆる“地声”とは質が異なる)をベースとしており、柔らかく統一された声の“響き”を最重要とします。
イタリアオペラを最大限に表現できる発声法として、現在もイタリア国外からも数多くのオペラ歌手が習得に訪れています。
明治時代、日本に初めて輸入された西洋音楽がドイツ音楽であったことから、現在でも日本ではドイツ発声を基礎とする発声法が多くを占めており、正統なイタリアのベル カント唱法で歌う歌手は希少となっています。
当オペラ大阪は、イタリア正統派ベルカント唱法による発声法・歌唱法及び、器楽におけるベルカント奏法によるイタリア伝統の響きを大切にしています。